あなたのお口の中には何本歯がありますか?

お口の中には何本歯がありますか

お口の中に何本の歯があるか数えてみたことはありますか?
先天性の欠損がなければ、親知らず(第三大臼歯)を除いて上下左右に7本ずつ、合計28本の歯があるはずです。
前歯から順に、中切歯、側切歯、犬歯、第一小臼歯、第二小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯と並んでいます。
 

歯の価値っていくら?

歯の価値

歯の価値感は人それぞれですが一般の方が思う歯の価値と、私たち歯科医療従事者の思う歯の価値にはやはり差があります。
一般の方が思う歯の価値は平均30万円くらいだそうです。それでも「え!?30万円も!!?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。私たち専門家の平均は約110万円だそうです。それでも80万円もの差がありますね。
 

日本が定める歯の価値は?

日本が定める歯の価値

平成14年、東京地裁にて「誤抜歯に関する裁判」が行なわれました。つまり、歯科医師が抜歯を予定していた歯ではなく、健康な歯を誤って抜歯してしまったということです。
この裁判の判決では、「歯科医師側に150万円の損害賠償金の支払い」を東京地裁は命じたのです。つまり、国が歯1本の価値は150万円に相当すると判断したということです。
つまり、歯がすべて健康だった場合
28本×150万円=4200万円
とっても高額な値が出ましたが、歯が健康だということは、それぐらい価値があることなのです。
 

抜歯が必要になる状態

抜歯が必要になる状態

こんなに価値のあるものなのに、抜歯をしなくてはいけないことがあります。虫歯、歯周病、歯の破折など状況は様々ですが、痛みには変えられない状況や、これ以上の治療が困難な場合、前後の歯や周りの組織に悪影響を及ぼしかねないという理由から抜歯に至ることが多いです。
 

抜歯の理由

抜歯の理由

抜歯に至ってしまう理由として、歯周病が46%、虫歯が42%で、この二つを合わせると88%にも及びます。
虫歯で抜歯になるのは20代から40代に多く見られ、それ以降の年代では歯周病による抜歯が増えて行く傾向にあります。
虫歯も歯周病も生活習慣と密接に関係しています。と言うのも、元を正すと虫歯も歯周病もお口の中に溜まった汚れが原因だからです。
だんだん年齢を重ねると歯の大切さが分かります。よくテレビなどで、お年寄りが「歯を大事にしておけばよかった」と話しているのを見ます。
時すでに遅し、覆水盆に返らず。
なってしまったものは仕方ないと諦めて、前に進むしかありません。
 

抜歯後放置

抜歯後放置

抜歯を行った後、ずっと歯がない状態にしている方がいらっしゃいます。
これはとてもよくない状態です。
抜いた歯の周りの歯がどんどん抜いた場所に倒れてきたりすることで噛み合わせがどんどんおかしくなってしまうのです。
 

抜歯後放置による全身への影響

抜歯後放置による全身への影響

さらに酷くなると、歯を抜いた方で上手く食べることができず、片方の顎でしか食事をしない方もいらっしゃいます。そうすると、顎の関節もおかしくなって顎関節症になったり、筋肉のつき方に左右差が出てきて顔が曲がったようになってしまいます。
さらに、噛み合わせがおかしいと、頭痛、肩こり、それから姿勢がおかしくなり腰痛にまで噛み合わせが関係してくることもあります。
 

抜歯後の治療

抜歯後の治療

歯を抜いた後は、そこを埋めるようにしっかりと左右で噛めるように治療を行わなくてはいけません。
色々な方法がありますので、しっかりと歯科医院で話し合い、納得のいく治療を受けることをお勧めいたします。
 

1.ブリッジ

ブリッジ

手前の歯と奥の歯を繋げ、歯を抜いたところはダミーの歯が入る治療方法です。
基本的にブリッジは強い接着剤で装着するので、ご自身で外すことはできません。
ブリッジ治療について詳しく見る

 

2.入れ歯

入れ歯

歯の無くなった部分にプラスチックと人工の歯でできた入れ歯をはめ込むものです。
基本的に入れ歯は取り外し式です。
入れ歯治療について詳しく見る

 

3.インプラント

インプラント

顎の骨に人工のインプラント体を埋め込み、その上に歯となるものを装着するものです。
インプラント治療について詳しく見る

 

三大歯牙欠損治療比較表


 

比較表解説①ブリッジ

ブリッジ

ブリッジは金属など硬い材料で作成するため耐久性と咀嚼力には優れています。保険適応でも前歯であれば前から4番目の小臼歯までは表面を白くすることができますので、ある程度の審美性は与えることができます。
しかし、ダミーの部分に汚れが溜まりやすく、清掃もしにくい状態になるため、キレイに保つことが難しいです。
周りの歯を大きく削って被せる治療方法ですし、その支える歯には通常の1.5倍以上の負担がかかります。
支える歯やダミーの歯が入る部分の歯ぐきの状態が問題ない限り、外科的な治療は必要ありません。
保険適応可能な治療方法と保険適応外の治療方法があるため、しっかりと検討し相談をしてから治療を行ったほうがいいでしょう。
 

比較表解説②

ブリッジ

入れ歯はすべての項目で×とさせていただきました。
これはやはり、普通の心理として入れ歯にしたいという方はほぼいらっしゃらないからです。
噛む力が強かったり、誤って落としてしまったりすると割れてしまうこともありますし、部分入れ歯で前歯にバネの金具をかけなくてはいけない状況だと、笑うとバネの金具が光って見えます。
入れ歯に付着する細かい汚れや細菌は臭いの原因にもなり、食事のたびに洗っていただく必要があります。
咀嚼力は天然の歯に比べて20〜30%程度の力でしか噛むことができないため、硬いものやお肉、たくわんのような食べ物は食べにくくなります。
部分入れ歯で、残っている歯にバネをかける関係で、バネが安定するように削る必要があるときがあります。また、そのバネをかける歯にも負担は通常よりもかかってきます。
違和感は大変大きく、慣れるまでに時間がかかります。入れ歯は大きく、お口の中では「異物」ですので、お口が受け入れるまではリハビリが必要です。
ここまで入れ歯をご説明してきましたが、入れ歯にも保険適応のものと適応外のものがありますから、ご自身の希望に沿ったものをお選びいただきたいです。
 

比較表解説③インプラント

インプラント

インプラントは耐久性に優れ、前歯や奥歯であっても、キレイに仕上げることができるので審美性も抜群に良いです。また、通常の歯と同じような形態で作りますし、表面は材質によっては天然の歯よりも汚れが溜まりにくくなりますから、清掃性も良いです。噛み合わせに関しても、天然の歯のように噛めますから申し分ないです。
周りの歯に侵襲や負担をかけることなく、違和感もほぼありません。
しかし、治療に際しては外科的な治療が不可欠であるために、それに対して恐怖を感じる方もいらっしゃいます。また、保険はいかなる場合も適応外ですので治療費が多くかかります。
 

抜歯後の治療【番外編】

抜歯後の治療【番外編】

抜歯後の治療方法として、前記したものの他にあと2つあります。
それは「歯の移植」と「歯科矯正治療」です。
 

歯の移植

歯の移植

歯の移植は「自家歯牙移植」と言い、自分の歯を他の部位に移植する方法です。
通常は、奥歯二本(第一大臼歯、第二大臼歯)のどちらかを抜歯しなくてはいけなくなった場合、親知らずをその部位に移植します。
歯の移植は親知らずの形態や、抜歯部位の骨の状態など、治療可能な条件が揃っていないと行うことができません。
歯の移植について詳しく見る
 

歯牙欠損を補う歯列矯正治療

歯牙欠損を補う歯列矯正治療

歯列矯正を行って歯を抜いたところを補う方法があります。
しかし、この方法も全ての人に適応されるわけではありません。条件が揃った時にご提案できるプランです。
【例1】歯列不正が元々ある方で、前から4番目(第一小臼歯)、または5番目(第二小臼歯)の歯を抜歯しなくてはいけなくなった時。
【例2】親知らずが元々健康に保てていて、前から6番目(第一大臼歯)、または7番目(第二大臼歯)の歯を抜歯しなくてはいけなくなった時。
その他にも矯正治療を用いて治療することが可能なケースはあると思いますので、かかりつけの先生に相談してみてください。
 

歯の欠損の治療法のまとめ

歯の欠損のまとめ

歯を失うということは、少なからず食事に影響してくるものです。ましてや、多くの歯を失うと食事もままならないということはよくあります。
食事を美味しくたべれるということはどれほど素晴らしいことなのか、年齢を重ねて歯を失ってから気づくのか、今から知っているのかでは大きな違いです。
しっかり治療して、今ある状態を健康に保ちましょう