歯ぎしりを甘くみてはいけません。

歯ぎしり

移植の条件

寝ている間に歯をギリギリのくいしばって寝ている人を見たことがありますか?寝ている間の歯ぎしり、食いしばりは8〜16%の人が該当し、日中にしてしまっている人を合わせると約90%に及びます。

歯ぎしりは体の何かを表すサインでもあります。もしご家族に歯ぎしりをしている方がいたら教えてあげてください。

歯ぎしりの種類

歯ぎしりは大きく分けて2つに大別されます。

一つは口の中でギリギリと音を立てて歯をこすり合わせる歯ぎしり。これをグラインディングと言います。もう一つはぐっと噛み締めて食いしばっている状態。これをクレンチングと言います。

このグラインディングとクレンチングを総称してブラキシズムと言います。

グラインディングはギリギリと音が出るので家族などに指摘されと自覚するようになりますが、クレンチングは音も出ないため自覚に至らないことが多いです。

ブラキシズムの症状

ブラキシズムの症状として以下のものが挙げられます。当てはまるものがあれば、歯ぎしり、食いしばりをしているかもしれないと疑ってみた方がいいかもしれません。

【症状】

・起床後や夕方ごろに顎がだるい
・首の筋肉や側頭部に痛みがずっと残っている
・口を大きく開けられない、開けると痛い
・歯と歯ぐきの境目がエグれている(くさび状欠損)
・知覚過敏が強い

ブラキシズムは眠りが浅くなっている時に発生しやすいので寝不足や疲労が溜まっている時により多く発生します。

ブラキシズムと肩こりと頭痛

歯ぎしりや食いしばりが強い方は、睡眠時にグッと噛み締めていることで口の周りの筋肉が緊張した状態になります。そうした筋肉の緊張は、首、肩の筋肉も同時に緊張させてしまうため肩こりがひどくなってしまいます。

また、グッと噛み締めると耳の少し上の筋肉(側頭筋)も緊張するので、そこから頭痛が生じることもあります。

ブラキシズムと歯周病の影響

歯周病の進行

ブラキシズムが原因で歯周病になることはありません。しかし、歯周病の人が歯ぎしり、食いしばりをしていた場合、歯周病の進行が早く症状を悪化させます。

したがって、ブラキシズムを指摘されている方、罹患されている方は歯周病治療、歯周病予防をしっかりと行う必要があるのです。

歯周病について詳しく見る

ブラキシズムは抜歯の原因になる

就寝時の歯ぎしりは起床時の約8倍の強さで噛んでいるという報告もあります。それほど強い力で噛み続けると、歯には大きな負担になります。

以前に虫歯治療などで神経を取る治療を行った歯(無髄歯)は、神経のある歯(有髄歯)に比べ歯が折れやすくなります。また、その治療を行った時に歯の土台(コア)として金属を用いた場合、歯の破折を起こす危険性が高くなります。

折れてしまった歯は基本的に抜歯を行わないといけません。歯ぎしり、食いしばりが歯を抜歯に至らしめる原因となってしまうのです。折れてしまった歯が前歯でしたらいかがでしょうか。ショックは大きいと思います。

ブラキシズムの治療法

インプラント治療のまとめ

歯ぎしりや食いしばりをしないようにすることはできません。寝ている間、顎のコントロールをすることは不可能だからです。ではそのまま放っておいていいかと言うと、そういうわけではありません。

ブラキシズムが生じても、歯に負担がかからないようにすることが必要です。そのために、夜に装着するマウスピースをすることで歯への負担を軽減します。このマウスピースのことを「ナイトガード」と言います。

ナイトガード

ナイトガードはシリコン製のものとプラスチック製のものがあり、分厚さも様々です。ブラキシズムの程度やナイトガードを夜間つけることに対して許容できるか否かによって使い分けます。

初めて装着する場合やブラキシズムがそれほど強くない場合、セラミック治療を行ったものが破損しないようにといった場合はシリコン製の薄めのタイプを用います。シリコン製のものは長期間使用すると破けたり、着色したりするので、そのタイミングと使用できた期間をみて同じものでいいのか、プラスチック製に切り替えるか、分厚くするかを見極めます。

ブラキシズムが強かったり、インプラント部に負担がかからないようにする目的があるときはプラスチック製のナイトガードを作成し、噛み合わせをナイトガード上で調節します。長期間使用すると、壊れたり磨り減ったりしてくるので、再調整を行ったり、再作成してまた使用できるようにします。

ナイトガードを装着するメリット

移植の料金

ブラキシズムが強い方がずっと何の対応もせずにいると、歯がどんどん擦り減ってしまったり、銀歯に穴が開いたり、歯が折れて激痛を発したりします。今は良くても、10年後、20年後、どんどん歯が短くなってしまうか、抜歯しなくてはいけなくなってしまうようであれば、ナイトガードをすることで長く健康な歯を保った方がいいでしょう。

ブラキシズムが生じている時は眠りが浅く、しっかり寝ても疲れが取れていなかったりします。

ナイトガードを使い始める時は煩わしさがあったり、途中で外してしまったりするものですが、慣れてしまえば問題ありません。それよりも、ナイトガードで歯を守れることや、歯ぎしり食いしばりからくる肩こりや頭痛が解消されたり、眠りが深くなって起床後の感覚にも変化が見られます。ナイトガードを装着することはメリットが多くあるのです。

その他の治療法

ブラキシズムの治療法として、「ボトックス注射」という方法があります。

ボトックス注射とはボツリヌス菌から抽出された成分を、人体に無毒化して注入し、筋肉の緊張を和らげ過度な力が入らないようにする治療法です。

歯ぎしりが原因で咬筋が発達し、エラが張っているような顔に見える方は小顔効果も期待できます。効果は長期間続くわけではないので平均的に4〜6か月に一度、ボトックス注射を行う必要があります。

歯牙接触癖(TCH)

移植の条件

みなさん、歯牙接触癖(Tooth Contacting Habit:TCH)という言葉を聞いたことがありますか?

これは、日中の起きている時に歯をずっと噛んでいる人のことを言います。中には「え?それって普通じゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、ずっと上下の歯を合わせている状況は普通ではありません。

上下の歯が当たっている時間は食事や会話をしている時間を合わせて1日24時間のうち17分程度と言われています。たった17分です。それ以外の時間は上下の歯が離れている状況が正常なのです。

歯牙接触癖の人は歯の磨り減りが大きかったり、舌がヒダ状に凹んでいたりすることがあります。中には咬むと動く筋肉である咬筋が発達してエラが張ったように見える方もいます。また、上下の歯がずっと当たっていると、歯が当たっている情報をずっと脳に送り続けますから、その影響で強く噛むと痛くなってしまったり、肩こりや頭痛もひどくなることがあります。

歯牙接触癖の可能性のある人は、日中に歯が当たっていると思ったら意識的に離すようにしましょう。通常、下顎安静位と言われる上下前歯が2〜3mmほど開いている状況が何もしていない時の正常な顎の位置です。意識的に顎の位置がその位置になるようにリハビリをすることが重要です。

歯ぎしりを甘くみてはいけません。のまとめ

たかが歯ぎしりと言ってもとても重篤な症状を出すこともありますし、歯を失うこともあります。かなり歯がすり減って知る方でも歯ぎしりや食いしばりの自覚がない方もたくさんいらっしゃいます。

少しでも気になる方は一度相談にいらしてください。